君の生まれる前も学校でのいじめはありました。昔も今もこれからも、いじめたがる者といじめられやすい者はいるのです。世界中どこも同じです。けれどしかたのないことだとは思いません。君の生まれたころ、いじめによる自殺はもうがんがんありました。80年には受験ノイローゼによる両親をバットで叩き殺し、20年前の86年に「このままじゃ生き地獄になっちゃうよ」という遺書を残して少年が自殺して、今と同じようにいじめ問題が起きたのですが老人達はもう忘れたようです。戦前、いじめで自殺する子供は学校では皆無だったなんて気分で物を言うのも大概にしろと言いたいのですが、学校で仮に自殺がなかったとしても、日本の軍隊のいじめのむごたらしさは想像を絶するものでした。徴兵を逃れるために醤油を飲んで身体をわざと壊したり、古参兵のいじめに耐えかねて狂ったり、自殺したり、事故と称する何かで死んだりと、今の学校よりも超ハードで陰惨でした。いじめがあっても怒りにかられた一過性のもので、ねちねち続ける者に対しては必ず「もうそれ位でいいじゃないか」の声が上がるということは全然なくて、戦後は内ゲバで頭を割られて群馬の山に埋められたり、戦前は上官に気に入られなかっただけで最前線に送られて死の行進をさせられたり、炭鉱や遊郭から逃げ出そうものなら半殺しにされたり、昼夜問わずにぶっ続けで工場で働かされ、結核にかかって汚い女工部屋で血を吐いて死んだり、農作物の取れない東北ではがんがん間引きや姥捨てをしてました。こういうのはいじめとは確かに言わないのかも知れませんが、「三丁目の夕日」やラーメン博物館並みの安いノスタルジックな気分に浸って、ブッシュ政権並みに都合のいい真実を作り上げる老人達には言葉ではなくて拳で答えてあげましょう。